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SRTに向いたクライミングロープ


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  DdRTはツリークライミングの世界だけで使われているテクニックです。それに適したロープはと初心者に問われれば、16ストランドかダブルブレイドと直ぐに答えられるのではないでしょうか。
16ストランドは耐久性がありカバーがほぼ100%の荷重を支えるのでチェックが楽にでき、リング&リングやプーリーを使わずそのまま枝に掛けても大丈夫、スプライスも簡単で長い間ヒッチコードをベースにしたシステムに使われてきました。
ダブルブレイドもそうです。たいていは24ストランドのカバーで、直径10mm〜12.5mm。ダブルブレイドはプーリーと併用するとカバーとコアがずれなくて最大の力を出します。そして実際の使用に合った曲げ率です。更にストランド数が多くてメカニカルデバイスが滑らかに動くこと、スプライスができること、16ストランド同様ノットも結びやすい事が特徴です。
16ストランド/ダブルブレイド共にかなり使い込まれても柔軟性を比較的保っています。どちらも素材が100%ポリエステル若しくはコアにナイロンが(特にヨーロッパでは)使われています。ナイロンは多少伸縮性があるため落下時の衝撃を弱めてくれます。
クライミングを始めたばかりのアーボリストは今でもDdRTから始める傾向があるため、DdRTロープをそのままSRTにも使う傾向があります。それで全く問題ないのですが、でもちょっと注意が必要です。
キーワード:16ストランド, ダブルブレイド 24ストランド - ポリエステル - ポリエステル/ナイロン(EN1891)


引き裂かれるロープhttps://youtu.be/QjjNufJqgU4
このビデオは数年前にショップKで行った実験の模様です。
ここで分かったことは:
・カム式アッセンダーパラレルコアのアクセスロープと使うのがベスト。
 カバーは裂かれて22cm以内で止まり強度の90%以上を負担するコアは無傷だった。
ダブルブレイドではストッパーノットを結ばなかったものはカバーが270cmも裂けて滑り落ちた。
16ストランドもカムはカバーを100cm以上滑って止まったのでコントロールは難しい。
この結果から解るのは、SRT用ロープを選ぶときには使用するクライミングデバイスとの相性が重要だということです。
歯付カム、スムーズなカム、ヒッチコード、とそれぞれ異なった長所があり、ビデオのような短所も持っています。

ヨーロッパのメーカーはテストの結果に基づいたそれぞれの道具の使用限度と推奨使用法を表示しています。
ペツル リグ(スムーズカム ディッセンダー)、アッセンション(歯付カム アッセンダー)共に推奨使用ロープ径は 10 - 11.5mm 』です。


タキオン (Tachyon)
人気のテューフェルバーガー製ロープ
その無類の感触と卓越した能力によりタキオンは最新のメカニカルシステムとの相性が非常に良い
仕 様
全長:35m, 45m, 60m; 片側または両側のロープエンドに[slaice]®のアイ加工が施されたオプションあり
規格:EN 1891A, ANSI Z133-2012
コア:ナイロン(ポリアミド)
カバー:ポリエステル
ストランド:24



 タキオンはメーカーの説明によると『最新のメカニカルシステムとの相性が非常に良い』ということで、ロープ径11.1mmのタキオンはリグとアッセンションのどちらも使える訳ですが、上の実験で分かるように歯付カムを使うと大きな危険性があるアッセンションは適しているとは言えません。
 同じくテューフェルバーガーのセーフティーブルーもEN1891A規格(ケービング,下降,レスキュー用セミスタティックロープのヨーロッパ規格)に適合していますがロープ径は12.7mmなのでアッセンションはギリギリ使えてもリグには太すぎます。16ストランドなのでアッセンションは長距離のスリップを起こす危険性があります。
 KMⅢもまたEN1891A規格に適合したロープで、目的に応じてロープ径が2種類選べます。カバーは32ストランドで(タキオンより8本多くセーフティーブルーの2倍)パラレルコアを持っているのでアッセンションを使っても墜落を最小限に抑えて安全に使えます。リグともロープ径がちょうどよくスムーズな動きと衝撃吸収力を発揮します。カバーストランドの数が多いことで擦れにも強くスムーズな滑りを生み出します。
 これら3つのロープを比較すればアッセンションとリグを使用したSRTにはKMⅢが一番適したロープだと言えるでしょう。但しこの組み合わせではケービングや高所作業に適しても、上下移動と横方向の移動を繰り返すアーボリストのSRTには向きません。
キーワード:歯付カム, スムーズカム, ヒッチ, 耐摩耗性, 衝撃吸収, 適合性, ストランド数, アッセンダー, ディッセンダー


 SRTの歴史は非常に古く(SRTが本来のロープ テクニック)、ロープ自体も人類最古の道具の一つだと言えます。物を束ねたり自然の蔓を使って木や崖を登ったりしたのが始まりでしょう。
 1938年にデュポン社が山岳兵や船乗りのためにナイロンを発明しました。それまでのコットンや麻などの自然素材のみだった時代からすれば大きな変化でした。細くても強く、腐らず、ダメージチェックも容易になったからです。第二次大戦後ナイロンはその柔軟性、耐摩耗性、曲げに強いことから非常にポピュラーになり、命綱の素材として定番になりました。しかし編みロープだったため使用には特別な注意が必要でした。その後サムソンがダブルブレイド(当時の呼び名は2イン1)を開発したことで編みロープの問題の多くは解決しましたが、新たな問題も生み出しました。カバーとコアで荷重を半分ずつ負担するので柔らかなカバーが擦れて破れた時に(ビデオで紹介したように)クライマーがコアの上を滑って墜落する危険性が生じました。
 1966年ブルーウォーター社が細い撚り糸を平行に束ねた上に硬くしっかりと編まれたカバーを被せたパラレルコア ロープを開発しました。硬いカバーによって耐摩耗性が向上し、それに保護されたコアがほぼ100%の荷重を支える構造です。この頃からSRTロープは多くのメーカーによって開発が始まり、安全性と効率性が注目され需要が増大しました。
 ツリークライミングに関してはイェール、サムソン、ニューイングランド(現在テューフェルバーガー)などのメーカーによってDdRT用ロープの開発がしばらく続けられました。そのためSRTは主流から外れました。アクセスなど垂直移動用に限定して高所作業やケービングの道具が流用されるにとどまりました。
 しかし2004年にモーガン トンプソンがユニセンダーを発表したことにより、SRTもツリークライミングに使用可能だという認識が持たれるようになりました。(ヒッチコードを単独でSRTに使うと荷重の掛かり過ぎが問題になります。)ユニセンダーはこれひとつで上り下りができます。それによってツリーワークに必要な横方向の移動も簡単になったのです。ツリーワークにSRTが使えるようになった事で作業性はずっと広がりました。しかし未だにダブルブレイドロープが主流でパラレルコアはアクセスのみに使う控え役です。ユニセンダー、ロープレンチ、ヒッチハイカー、ロープランナー、ブルドッグボーン等が歯のない器具なのでダブルブレイドにも安心して使うことはできます。歯のついた器具でも、たるみができずまた体を全て預けないフットアッセンダーのような補助的器具には安心して使用できます。アーボリストがSRTを選択肢に加えたことで、クライミングのシステムも方法も根本的に変える可能性を持った時代になったと言えます。SRTは当初『シングルロープテクニック』という意味で使われてきましたが、今では”S”がステイショナリー(動かない、固定された)という意味に変わりツリーワークの重要なシステムの一つとして位置付けられるようになりました。現在ヨーロッパではロープレンチとTAZ LOV2が正式にSRT器具として規格認定されています。知っている人はお分かりだと思いますが、この2つの器具は非常に異なっています。ロープレンチは3Dの動きに適し、LOV2はアクセスや上下動を繰り返す場面で優れています。

キーワード:ナイロン, 編みロープ, パラレルストランド, アクセスライン, エイドクライミング, ワーキングライン, ユニセンダー, 3Dクライミング,

 
16ストランド、ダブルブレイド、パラレルコア

SRTに向いたクライミングロープ
 ロープはカバーストランドの数が増えれば増えるほどその特徴が変わります。ダブルブレイドは荷重がかかると断面形状が楕円になる傾向がありますが、その働きはほとんど形状が変化しない16ストランドよりもずっと良好です。16ストランドは歯のついたフットアッセンダー等が滑りやすい傾向があります。ダブルブレイドも16ストランドも柔軟でノットが縛りやすいのですが、SRTでの使用には逆に柔らかすぎる傾向があります。どちらもEN1891A規格であるためSRT時は必要以上に伸びて厄介かもしれません。ダブルブレイドは枝に直接掛けずプーリーに通して使うべきです。カバーが柔らかいので枝に掛けると摩擦が大きすぎて枝もロープも傷つけクライマーの負担も増やしてしまいます。パラレルコア のアクセスラインは垂直方向の上り下りに優れています。新世代のクライミングロープとしてテューフェルバーガーとイェールから発売されています。SRT導入に伴い登場したロープにテューフェルバーガーのドレーナラインXスタティックがあります。どちらのロープも荷重を支えるパラレルコアをしっかり編まれたカバーが保護する構造で、荷重を掛けても扁平にならず、ストランド数も多く伸びも少ないロープです。(EN1891Aのカテゴリーには入っています。)Xスタティックはロープが硬めなので、枝との摩擦が少なくクライミングギアの滑りもスムーズです。反対にノットは縛りにくくなっています。ドレーナラインはDdRTをする時のために『スライス』という特別なアイ加工が施されており、また柔らかくノットが縛りやすいロープです。SRTクライミングには体重が支えられる強いアイは必要なく、ロープセッティングと回収の時に使う簡単な縫い込みで作ったアイがあれば十分です。どちらのロープもLOV2には太すぎますがロープレンチをはじめ先に紹介したSRTギアとは上手く働きます。

キーワード:荷重を支えるパラレルコア, 密に編まれたカバー, 変形しにくい断面形状, 多いストランド数, 低い伸び率, 柔らかいロープ, 硬いロープ,

 
しっかりした構造、パラレルストランド、細いラインで作ったループ

Hiroshi 君 とTakashi 君は僕の同僚で、現場で共にクライマーとして働いているので3人の使う道具を比べると互いに影響しあっているのが分かります。歯付きカムの道具はフットアッセンダー やニーアッセンダー等の補助具のみに使っています。今年の初めまで3人ともダブルブレイドをクライミングロープとして使っていましたが、今では全員がパラレルコアに代わってしまいました。